ヘンロ小屋52号「日和海賊船」落成式

 お遍路さんのための休憩所、ヘンロ小屋52号・日和佐海賊舟が徳島県美波町北河内字本村に完成しました。23番札所・薬王寺の手前で、国道55号に面したドライブイン「海賊舟」の敷地にあり、10月25日に落成式を行いました。
 「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」の一環で、徳島県では15棟目。土地は「海賊舟」を経営する布川由博さんから借りました。東京の和田一廣さんが自らも含めて義援金を集め、さらにアサヒビールが約23万円をプロジェクトに寄付して建設しました。また、「四国八十八ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援する会がトイレの設置費用を負担しました。支援する会にいただいた義援金を、直接建設費にあてるのは、5棟目です。
 設計はプロジェクトの主宰者の歌一洋さん。土地を提供したドライブインが舟の形をしているので、小屋も舟をイメージしたものになっています。また、ベンチの背もたれは角材を縦にして並べ、遍路にちなんで88本を使用しました。
 落成式には和田さんやアサヒビールの担当者らの施主のほか、美波町の関係者や地元の人ら約30人が参列しました。和田さんは2013年に完成したヘンロ小屋47号・大根(徳島県阿南市)に続いての施主です。施主としてのあいさつでは、「約130人がプロジェクトに共感して義援金を寄せた」と述べ、多くの人の思いがこもった小屋だと強調しました。  アサヒビールからは四国統括本部営業企画部の岩間隆資さんらが参列。あいさつで岩間さんは、自らも63番吉祥寺まで回っていることを話し、その間に受けたお接待に触れ、「アサヒビールは四国に元気になってもらいたいと考えて、四国八十八カ所に関する団体に寄付をしているが、かえって四国のみなさんから元気をいただいている」と語りました。
 来賓として、山路和秀・美波町副町長、江本昇・美波町議会議員、地元出身の写真家の原田文裕さんが、一言ずつあいさつをしました。テープカットの後、歌さんが小屋について説明。「小屋の中のいすには10人は座れる」などと語り、「お接待の気持ち、感謝の気持ちがこの小屋から広がってほしい」と締めくくりました。
 式のあと、「日和佐うみがめお接待の会」(高橋知子会長)のメンバーが地元の名物、カマスの押しずしなどを作って、参列者をもてなしました。



      ↑ヘンロ小屋52号「日和佐海賊舟」のテープカット


      ↑完成を記念して般若心経


      ↑参列者の記念撮影


      ↑式の後のお接待


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