辰濃和男会長が死去

 「四国88ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援する会の辰濃和男会長が12月6日、亡くなりました。87歳でした。ご冥福をお祈りします。

 辰濃さんは元朝日新聞の論説委員で、日本エッセイストクラブの理事長も務めました。四国88カ所を歩いて3回周り、「四国遍路」「歩き遍路」の著書があります。「歩き遍路」を書くうえで、ヘンロ小屋プロジェクトの主宰者、歌一洋さんを取材し、本にも登場します。その縁で、初代・早坂暁会長が退いたあと、支援する会の会長を2007年から務めました。

   自宅は東京都小金井市ですが、支援する会の総会のたびに、大阪や四国の会場に駆けつけ、講演を引き受けました。辰濃の講演を楽しみにしている人は多く、会場はいつも大きな拍手に包まれました。

 講演では歩き遍路の経験を通した人生論や生き方、世界観がテーマでした。その中で「利他の心」を強く訴え、「本能に組み込まれているのではないか」と聴衆に話しかけました。

 大変ダンディーな人で、講演する姿もスマートでした。しかし講演まで時間があると、話す予定の内容をメモした紙を読み返し、間際まで推敲している姿が印象的で、まじめさや真摯な態度を学ばせてもらいました。「80代でまた四国を歩きたい」が口癖でした。実現できなくて、残念なことでしょう。ありがとうございました。(梶川伸・「四国88ヶ所ヘンロ小屋プロジェクト」を支援する会副会長)

↑2006年11月22日のヘンロ小屋18号・丸亀城乾の竣工式で

↑2008年3月28日の支援する会3回総会兼記念講演会での講演

↑2010年3月20日の支援する会4回総会兼記念講演会での講演


↑2012年3月11日の支援する会6回総会兼記念講演会での講演


↑2013年3月16日の支援する会7回総会兼記念講演会で(前列左端)


↑2015年3月1日の支援する会7回総会兼記念講演会での講演


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